2024年06月18日

国際会計事務所で働く!キャリアの選択肢とは?

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税理士、公認会計士、USCPAなど「士業」と呼ばれる会計専門職の中には、国内外の業務が出来る国際会計事務所を希望する方も多くいらっしゃいます。

今回は国際会計事務所について、概要・仕事内容・働くメリットなどを簡単にお伝えします。世界4大と呼ばれるBIG4国際会計事務所についても紹介しますので、興味のある方は参考にしてみてください。

国際会計事務所とは

国際会計事務所は、国内外の会計業務を主なサービスとして提供しており、国内業務だけでなく国際的な会計業務も担当している、頼もしい存在です。4大と呼ばれるグローバルファームBIG4や、外資系クライアントが多い会計事務所、グローバル企業をクライアントに持ち海外関連の会計業務がある会計事務所のことを指します。

国際会計事務所は、英語を使う業務や、グローバルな会計基準(USGAAP・IFRSなど)を使用することが多く、グローバルな視点から企業の会計支援が出来ることが特徴です。

一般に、会計事務所とは、税理士法人及び税理士事務所を指すものですが、本記事ではBIG4に触れるため、BIG4については監査法人を含めたメンバーファーム合計を扱い、その他については税理士法人及び税理士事務所を指すものとします。予めご了承ください。

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国際会計事務所(税理士法人中心)の仕事とは

国際会計事務所の仕事は多岐に渡ります。代表的なものを一部見ていきましょう。

外資系企業向け

国内・国際税務のコンサルティング

外資系企業が日本に進出する際のサポート(通称インバウンド)など、税務の専門家としてコンサルティングを提供しています。税務のセカンドオピニオンとして助言等をする場合もあります。

英語の経理・会計業務

英語での会計業務全般に対応します。US-GAAP(米国会計基準)やIFRS(国際会計基準)などに精通したスタッフが対応することが多いです。本国の要望に合わせた経理・会計を行っています。

給与計算

日本国内の制度を十分に理解した上で、英語で給与計算をすることなどにも対応しています。

税務申告・計算書類作成

各種税務申告書や計算書類の作成をします。外資企業の法人税や、本国からの出向者(エクスパッド)の確定申告など、税務の専門性を活かして法人向け・個人向けサービスを行います。

国内企業向け

会計・税務

国内の日系企業向けに、会計や税務に関する各種サービスを提供しています。国内にのみ展開する中小企業やベンチャー企業の他、国際税務にも対応していますので、海外企業との取引が多い企業、海外拠点を持つグローバル企業も対象です。

IPO支援

IPO準備をするベンチャー企業に対して、会計分野の専門的なアドバイスを行います。ハンズオンで管理体制構築支援を行うIPO支援の専任チームや、IPO達成経験者を集めたCFO派遣ユニットなど、IPOに特化した部署を持つ事務所もあります。

記帳代行

自社で決算を完結出来ない中小企業に対して、税務の基本となる記帳代行~決算業務を行います。

個人向け

個人事業主支援

個人事業主向けに、経理実務や税務アドバイスなどを行う事務所もあります。

上記のサービス以外にも、各々の国際会計事務所の特徴に応じて、様々なメニューを提供しています。

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BIG4国際会計事務所とは

BIG4国際会計事務所とは、Deloitte Touche Tohmatsu(通称Deloitte)、PricewaterhouseCoopers(通称PwC)、Ernst & Young(通称EYまたはE&Y)、KPMG、の4つの国際会計事務所を指します。世界各地に事務所があり、数多くのスタッフが勤務している最大手の国際会計事務所4つです。

BIG4の大きさは、メンバーファームを合計した、グローバル総収入からも明らかです。 Deloitteは、2019年5月31日までの会計年度(FY19)において、総収入が462億米ドルで、10年連続で業績拡大しています。PwCの2019年6月30日終了の会計年度における営業総収益は、424億米ドル。E&Y の2020年度における売上高372億米ドルです。KPMGは、2020年度の総収入が292.2億米ドルで、前年(2019年度)の297.5億米ドルと比べるとやや落ちたものの、十分に大規模です。

【参考URL】
KPMG『KPMGの2020年度グローバル総収入が292.2億米ドルに』

PwC『PwCの営業総収益は前年度から7%増加し424億米ドルに』

EY『EY、2020年度の売上高372億米ドル(全世界)を記録』

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国際会計事務所で働くメリットとは

一口に国際会計事務所と言っても、前章の「BIG4国際会計事務所とは」でご紹介した通り、BIG4と呼ばれる大手からスタートアップ外資を支援する中小事務所まで、様々な規模や特徴があります。

BIG4で働くメリットは、外資・日系ともに大手クライアントが中心になりますので、より複雑かつ高度な会計水準に携わることが出来る点です。20代などキャリアのスタート時期の場合は、BIG4で働くことで、大手水準の会計を理解していると看做され、ポテンシャルが高いとされるでしょう。

30代以降にBIG4で働く場合は、どの分野で何を成し遂げたいのか、キャリアの方向性が明確であれば、大手クライアントを対象にした希望業務に就きやすいです。

BIG4以下の国際会計事務所は、全体を把握出来る事業規模のクライアントを対象にしていますので事業全体を把握しながら幅広い税務会計サービスに携わりたい方にとっては、非常に魅力的です。各事務所がメインターゲットにしている顧客層が明確なため、特に興味のある事業規模のクライアントに対して、英語を使って税務会計が出来るでしょう。

BIG4でも、BIG4でなくても、英語を使って国際会計事務所ならではの海外関連業務を経験することは十分に可能です。「英語を使って国際的な業務に携わりたい」と希望し、国際会計事務所での業務に興味を持った場合は、単に大手だからBIG4がいい等の単純な思考はなく、「将来的に、どのようなクライアントに、どのようなサービスを提供したいのか」という、自分自身のキャリアの方向性をしっかりと見据えることが肝要です。

また、国際会計事務所は、比較的オフィスが綺麗で環境が整っている事務所が多いです。業務に集中できる環境で、効率よく業務をこなすことができます。働く時間は人生においても長い時間を占めることから、気持ちよく働けるオフィス環境で過ごせることのメリットは大きいかと思います。

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国際会計事務所で働くために必要な知識・資格など

国際会計事務所で働くために必要なこととして、まずは英語力が挙げられます。目安としては、TOEIC700点以上だと、読み書き程度のビジネス英語は出来そうだと看做されます。英語以外の言語も堪能であれば有利ですが、まず基本は英語だとご理解ください。

国際税務に直接携わる他、場合によっては他国の専門家と協力することもありますので、英語は連携に不可欠と言えるでしょう。

国際会計事務所では、クライアントや社内のスタッフにも外国籍の方が多いため、多様なバックグラウンドを持つ相手に配慮し、円滑にやりとりできるコミュニケーション能力が求められます。普段から意識して、一般的にビジネスマンとして好感が持てる人を観察し、対人スキルを磨いておきましょう。

資格としては、税理士(科目合格を含む)、公認会計士、USCPA(米国公認会計士)などを取得しておくと有利です。ただし、これまでの業務経験内容によっては、日商簿記2級程度でも実力を評価される場合もありますので、広く情報収集することが大切です。

【関連記事URL】
税理士のキャリアアップ!国際税務へ転職するために求められるキャリアやスキル

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まとめ

国際会計事務所では、英語を使った海外関連の税務会計など、国際的な業務に携わることが出来ます。

ただし、事務所によって、規模や特色は様々です。興味がある方は、自分の望むキャリアに適した国際会計事務所を探してみると良いでしょう。

もし迷ってしまったら、国際会計事務所への転職に詳しいエージェント(人材紹介会社)などを活用する方法が有効です。転職支援経験が豊富なエージェントを選べば、転職活動をスムーズに展開することができます。自分に合った転職をするコツは、自分の望むキャリアを明確にすることです。

エージェントでは、求人情報提供の他、キャリア全般の相談にも乗ってくれますので、「転職するかもしれないし、転職しないかもしれない」と迷っている場合は、一度相談してみると方向性が明確になりやすいです。転職エージェントを賢く利用して、国際会計事務所など希望進路を探しましょう。

この記事を監修したキャリアアドバイザー

齊藤 仁美

大学卒業後、幸せに働く人を増やしたいという想いから新卒でMS-Japanに入社。
上場企業を中心とした求人開拓から管理部門全般のマッチングを行い、2021年1月より専門性の高いJ事業部に異動。
主に会計事務所、監査法人、社労士事務所の担当を持ちながら士業領域での転職を検討している方のカウンセリングから案件紹介を両面で行う。

会計事務所・監査法人 ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ 税理士科目合格 ・ USCPA を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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