知財・特許

2024年04月12日

特許事務とは？仕事内容ややりがい、向いている人などを徹底解説！

特許事務は企業や発明家の知的財産を守るための重要な役割を担います。
企業の知財戦略を専門知識で支えることが求められ、特許出願の準備から権利化までのプロセスをサポートする仕事で、業務内容は多岐にわたり、法律知識だけでなく、科学技術への理解も求められます。
このように、社会貢献度も高く、知的好奇心を刺激する特許事務はやりがいのあるキャリアだといえます。

この記事では、特許事務の仕事内容、魅力、そしてこの職に向いている人物像などを徹底解説しますので、特許事務への転職をお考えであれば、是非読み進めてください。

特許事務の仕事内容とは？

特許事務の仕事は、知的財産権に関連する多岐にわたる業務を担う、専門性の高い職種です。
特許事務は正確な書類作成や緻密な期限管理、専門的な調査能力を要求される仕事です。そのため、細部にわたる注意力や法律・技術に関する知識、語学力といったスキルも求められます。

事務所勤務の特許事務の仕事内容

特許事務所や弁理士事務所に勤める場合、特許出願に関わる手続きのサポートが主な業務となります。
この業務には、発明の内容を記載した書類の作成や、特許申請のためのオンライン手続きなどが含まれます。

特許が付与された後も、その権利を維持するためには期限管理が不可欠であり、これも特許事務の大切な役割となります。

企業勤務の特許事務の仕事内容

一般企業の知的財産部で働く場合、業務内容はさらに広がります。
例えば、自社製品が他社の特許を侵害していないか、あるいは自社の特許が侵害されていないかを調査する業務も担います。
必要に応じて、他社との特許ライセンス交渉や、外国での特許取得に関わる作業も求められることがあります。
また、特許関連の業務だけでなく、電話対応やメール対応といった一般的な事務作業も特許事務の仕事範疇に含まれることがあります。

まずは転職エージェントに無料相談する

特許事務のやりがいや魅力

特許事務の仕事は、その仕事でしか味わうことのできないやりがいと魅力が多々あります。

まず、最新の技術やイノベーションにいち早く触れることができる点が挙げられます。これは技術や科学への関心が高い人にとって、とても大きな魅力として映るでしょう。
日々の業務を通じて、まだ世に出ていない新しい発明や技術に関わることができ、その発展を支える立場になることができます。
自分が関わった仕事が発明者や企業の財産となり、社会に貢献する技術の普及に繋がることの実感、社会の技術進歩やイノベーションを支える一員であるという実感は、他では得られない貴重な体験に他なりません。

また、特許に関する専門知識を身に付けられるのも魅力です。特許事務を経験することで、特許法や知的財産権に関する深い理解を得ることができるため、専門性を磨けるほか、弁理士の資格取得へつなげていくなどのキャリアアップを視野に入れやすい点も、大きな魅力のひとつです。

まずは転職エージェントに無料相談する

特許事務に向いている人

特許事務に向いている人の特徴をいくつかご紹介します。

細かい作業が得意な人

まず挙げられるのは、細かい作業を正確に、そして迅速に処理できる能力を持つ人です。
特許事務の仕事は法律文書の作成や特許出願に関わる複雑な手続きを扱うため、細部にわたる注意力と正確性が求められます。

さらに、特許事務は期限が厳格に設けられている業務が多く、複数の案件を効率的に進め、納期を守ることができる人でなければ務まらないからです。

語学力のある人

特許事務の仕事は国際的な場面が多く、外国の特許庁への出願手続きを行うこともあります。そのため、英語をはじめとする語学力を仕事で活かしたい人にも向いているといえます。
語学力を活かして外国の文献の調査や通訳・翻訳を行うことで、グローバルな視点から知的財産の管理や保護に貢献できるため、とても大きなやりがいを実感できます。

事務スキルのある人

特許事務には、事務職の経験がある人も向いています。
一般的な文書作成スキルやPC操作能力はもちろんのこと、細かい作業に対する堪能さや、スケジュール管理能力など、事務職で培ったスキルが生かせる場面が多くあります。

また、法律や特許に関する知識がない初心者でも、興味と学習意欲があれば専門性を高めることができるため、キャリア形成にも有利です。

まずは転職エージェントに無料相談する

特許事務に求められるスキル

特許事務には多彩なスキルが求められますが、そのなかでも主なスキルを4つご紹介します。

最低限の法律知識

特許事務には、特許法をはじめとする知的財産に関連する最低限の法律知識が必要です。
特許出願の手続きや、権利化の流れを理解していることが仕事をスムーズに進める上で欠かせません。
弁理士の指示に基づいて正確なサポートを行うためにも、基本的な法律の枠組みや用語を知っておくことが重要です。

コミュニケーション能力

特許事務は、弁理士やクライアントと密に連携を取りながら業務を進める必要があるため、高いコミュニケーション能力が求められます。
「ホウレンソウ」（報告、連絡、相談）を心がけ、明確で円滑なコミュニケーションを行うことでミスを防ぎ、信頼関係を築くことができます。

事務処理能力

特許事務は複雑な文書作成やデータ管理、スケジュール管理など、多岐にわたる事務処理能力を要求されます。
仕事の優先順位をつけ、効率的にタスクをこなす能力や、細部にわたるチェックを怠らない注意深さが必要となります。

英語力

特許事務において海外の特許庁とのやり取りが発生する場合、英語力が必須となります。
特にリーディングとライティングのスキルは、外国の文献調査やメール交換など、日常的に必要とされるため、業務を効果的に進めるためには、ある程度の英語力が求められます。

まずは転職エージェントに無料相談する

未経験でもOK？特許事務に転職する際のポイント

未経験でもOK？特許事務に転職する際のポイント未経験から特許事務への転職は、経験者に比べるとハードルが高くなるものの、決して不可能ではありません。
まずは特許事務に関心を持ち、その職務内容や必要なスキルについて理解を深めることが大切です。

また、面接や履歴書、職務経歴書で、自分がどのように特許事務として貢献できるかを明確に伝えることも重要です。
これまでの経験や持っているスキルを企業が求めるニーズに合わせて、数字を用いるなど具体性を持たせてアピールするよう意識しましょう。
法律事務所での勤務経験や、英語を使用した貿易事務などの経験があれば、それらをアピールポイントとして活用するのもおススメです。

また、特許事務の仕事には特別な資格が必須ではありませんが、弁理士の短答式試験合格以上の資格や知的財産管理技能検定、高いTOEICスコアなどがあれば、より魅力的な候補者として評価されやすくなります。

転職に不安があるなら
MS-Japanの転職サポートを受ける

特許事務の求人例

MS-Japanでは、特許事務の求人を豊富に扱っています。以下では、特許事務の求人を紹介いたします。

【未経験可】日本有数の特許事務所で英語を使用する特許事務担当者の募集です。

仕事内容

・特許・意匠・商標等の国内出願・権利化・管理維持のサポート
・日本から世界各国／世界各国から日本への特許・意匠・商標等の出願・権利化・管理維持のサポート
・弁理士・技術スタッフのサポート
・日本語・英語メールによるお客様や海外事務所との連絡（依頼受け、各種報告）
・電子出願ソフトを用いた特許庁への提出書類の作成・提出
・特許管理システムを用いた報告書類の作成・期限管理・各種書類作成

必要な経験・能力

＜必須＞
・事務経験をお持ちの方
・英文ビジネスレターの読み書きが出来る方
・PCスキル
∟Word ：入力、基本的な文書作成
∟Excel：入力、作表、簡単な関数
＜歓迎＞
・英語による海外とのコレポンを含む事務経験をお持ちの方
・士業事務経験者（特許庁に対する方式事務経験者、知財管理技能検定を取得されている方歓迎）

想定年収

330万円～ 380万円

【内外特許事務員】中堅優良特許事務所にて、特許事務員の募集です！

仕事内容

・英文レター処理
・ファイル管理
・期限管理
・実務者サポート　等

必要な経験・能力

＜必須＞
・特許事務経験のある方（国内・外国経験問わず）
・英語力のある方（読み・書き）
＜歓迎＞
・内外特許事務経験者

想定年収

350万円～ 450万円

業界最大級の求人数から探せます
特許事務所の求人はコチラ

まとめ

特許事務は、知的財産の保護という重要な役割を担いながら、最新技術や法律知識に触れることができる魅力的な仕事です。
特許出願の書類作成や期限管理、国内外の特許申請手続きなど、多岐にわたる業務を通じて、企業や発明家の創造活動を支えることに大きなやりがいを感じることができます。

未経験から特許事務に挑戦することも不可能ではありません。細かい作業が得意で、期限を守ることができ、さらに語学力を活かしたい人にとって、特許事務は非常に向いている職種といえます。

特許事務としてのキャリアを積み、専門性を高めることで、弁理士などさらなるキャリアアップも目指せますので、特許事務の仕事に興味をお持ちであれば、これを機会に転職活動をスタートさせてみてはいかがでしょうか。

業界最大級の求人数から探せます
特許事務所の求人はコチラ

この記事を監修したキャリアアドバイザー

佐藤颯馬

大学卒業後、新卒でMS-Japanに入社。
法律事務所・会計事務所・監査法人・FAS系コンサルティングファーム等の士業領域において事務所側担当として採用支援に従事。その後、事務所側担当兼キャリアアドバイザーとして一気通貫で担当。

プロフィールはこちら監修したトピックス一覧

会計事務所・監査法人・法律・特許事務所・コンサルティング・金融・公認会計士・税理士・税理士科目合格・弁護士を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です！本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい！