2023年03月24日

これからの税理士には、財務コンサルティング経験が必要?

管理部門・士業の転職

今、税理士として働いている人の中には、キャリアアップや今後の税理士業界の行く末に不安を抱く方も多いのではないでしょうか。

最近はそのような将来不安を解消するために、旧来の会計事務所が提供してきたサービスに加えて、財務コンサルの業務にチャレンジしたいと考えている税理士が増えています。

税理士と財務コンサルティング業務の相性は良く、既存の高い専門知識を活かせることに加え、経営者に対して、税務だけでなく財務の面からも積極的にアドバイスできるため、非常にやりがいのある仕事だといえます。

そこで今回は、税理士が財務コンサルティングに転職するために知っておきたいことを中心にまとめてみました。


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これからの時代は税理士+αが求められている

かつて税理士といえば、資格を取ればそれだけで十分生活できるだけの給与や待遇が保証されている仕事でした。
しかし、クラウド会計の台頭や中小企業の会計処理の内製化などから税理士のあり方が変わりつつあります。

近い将来、会計自動化の流れの中で税理士の仕事が奪われるとも言われています。
税理士が今後も生き残っていくためには、旧来の会計支援や税務申告作業に加えて、新しい経験・スキルを身につけることが求められています。

なかでも、税理士の資格や仕事と親和性が高い、財務コンサルティングの業務に注目が集まっています。


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財務コンサルティングの業務内容とは

財務コンサルティングの業務内容は、財務諸表作成、税務申告書作成だけでなく、財務諸表から経営状態の分析を行い、経営上の課題や伸びしろの発見、資金繰り改善などを行います。
数字の面から事業戦略実現の角度を高めるアドバイスをする、まさに経営者の参謀としての役割を担うものです。

そのため、顧客の事業への理解はもちろん、業界のことや刻一刻と変化する社会情勢についても理解している必要があります。

当然ながら、財務・税務コンサルをするうえで、高度な知識が求められることはもちろん、常に勉強し続ける姿勢が求められます。


旧来の業務との違い

財務コンサルタントは、財務諸表から会社の経営状況を分析・判断したうえで、現状の課題やその対策はもちろん、将来どのように経営をしていくべきかをアドバイスすることがメイン業務となります。
これまで会計事務所に求められてきた財務諸表の作成から税務申告、節税対策といった経験を活かしつつ、さらにその先に踏み込んだ業務といえます。

税理士になるために国家資格を取得する必要があるのに対し、コンサルでは独占資格にあたるものが特に存在しません。
そのため、この分野においては、他の経営コンサルタントと競合することになります。しかし、税理士有資格者が「会計分野の専門家」としてアドバイスをすることで、無資格の経営コンサルタントとの差別化を図れます。


税理士が財務コンサルティングに従事するメリット

税理士が財務コンサルティングに従事するメリットは、旧来の会計や税金に関する支援を通じて、顧客企業の経営状態を深く理解している点にあります。
その企業の財務状況を的確に把握している中で、そこからさらに発展したアドバイスができるため、顧客企業としても安心してアドバイスを受け入れてくれるでしょう。
経営状態をきちんと把握出来ている税理士だからこそ、コンサルティングも出来ることへの期待は大きく、寄せられる信頼も確固たるものになります。

近い将来、会計自動化の流れやAIを利用した新しいサービスが台頭してくるとしても、人でしか出来ない課題抽出や経営戦略の提案ができる税理士を目指すことがおすすめです。


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求められるスキルと税理士として活かせるスキルとは

税理士がコンサルティング業務をするうえで、求められるスキルをいくつか挙げてみました。

財務諸表から経営状態を読み解く洞察力
事業・業界に関する幅広い知識
顧客を説得するコミュニケーションスキル

税務に関する専門家ともいえる税理士は、財務諸表などから今までの企業の財務状態を把握する能力に長けています。
その反面、事業・業界に関する幅広い知見や顧客を説得するコミュニケーションを苦手とする方もいます。
独占業務を中心にサービスを提供してきたことで、教える側、指導する側としてのスタンスが抜けない場合は注意が必要です。
顧客に対してマウンティングしてしまうようでは、信頼を得ることはできません。

もちろんコンプライアンスを守ることは前提となりますが、一般論や正論を振りかざすのではなく、経営者と目線を合わせて、一緒に課題解決をすること、将来の展望を語ることが財務コンサルティングを行っていく際に必要になります。

事業・業界知識は比較的身につけやすいものですが、コミュニケーションスキルに苦手意識がある場合は、訓練が必要になるため、早めに取り組むことをおすすめします。


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財務コンサルティングの経験ができる転職先

さて、では具体的に税理士が財務コンサルティングに従事するためにはどうしたらいいのでしょうか。
ここでは主な転職先を2つご紹介します。


財務コンサルティングを行っているファームへ転職する

1つ目の方法は、財務コンサルティングを専門に行っているコンサルティングファームへ転職することです。

財務コンサルティングを専門に行っているファームでは、会計士など財務コンサルティングに精通した人材が多く活躍しています。
一方で、財務コンサルティングの延長線上で、税務分野を強化したい、税法に明るい税理士を採用したいという求人ニーズが発生することがあります。
その場合、財務コンサルティングの経験がない税理士でも十分に採用対象になります。

とはいえ、これらの求人は多くが非公開とされているため、基本的には転職エージェントやダイレクトリクルーティングサービスなどを利用して、転職活動をすることをおすすめします。


中堅から大手の税理士法人へ転職する

2つ目の方法として、中堅から大手の税理士法人へ転職することが挙げられます。

規模拡大に合わせてサービスラインを広げていくことが一般的で、一定の規模の税理士法人では、税務顧問業務の延長として財務コンサルティングのサービスを行っている可能性が高いです。
税理士法人への転職の場合、規模が変わっても税務顧問業務を主なサービスとしているため、上述の財務コンサルティングファームと比べ親和性が高いです。
既存の税務知識を活かせるため、即戦力として成果を出しながら、未経験分野の財務コンサルティングの経験を積むことができます。

両者の違いを踏まえたうえで、どちらが自身のキャリアパス・志向にあった働き方なのかを考えることが大切です。
どちらの選択肢が良いか迷う場合は、税理士の転職やキャリアに精通した専門特化型のキャリアアドバイザーに相談することをおすすめします。


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財務コンサルタントのやりがいとは

財務コンサルタントには、多くのやりがいがあります。
ここでは、実際にどのようなやりがいがあるのかについて、3つに分けて解説します。


財務や会計に関する専門知識を活かせる

まずは、財務や会計のスペシャリストとして活躍できる点です。
コンサルタントとして活動する以上、財務や会計に関する専門知識だけでなく、経営に関する専門知識も求められます。
自分がこれまでに培ってきた総合的な能力を発揮できる機会が多いため、「やりがいがある」と感じる人も多いでしょう。

また、ただ単に経営の知識があれば良いというわけではなく、コンプライアンス関連など、時代の流れに合わせて業務は複雑化しています。
こうした専門知識を扱うことこそが、財務コンサルタントの大きなやりがいといえるでしょう。


大きな達成感を味わえる

コンサルティングの達成感も、財務コンサルタントの大きなやりがいの一つです。
コンサルタントは、企業に対してヒアリング・提案をしながら、クライアントが抱えている問題を解決していきます。
当然、企業経営に大きな影響与えることになるため、他の仕事に比べてプレッシャーは大きいといえるでしょう。

しかしその分、うまくいった際の達成感も格別です。
こうした達成感を求めて、コンサルタントの仕事を続けている人も多いでしょう。


チームプレーで問題を解決できる

チームを組んで問題を解決するやりがいもあります。
コンサルタントは、アナリストやプロジェクトマネージャーのような職種とチームを組み、協力して仕事を進めていきます。

財務コンサルタントには、こうしたチームプレーのやりがいもあります。


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財務コンサルタントに向いている人

財務コンサルタントは、求められる業務のレベルが高く、様々なスキルが必要です。
ここでは、財務コンサルタントに向いている人について解説します。


論理的思考力がある人

まずは論理的思考力です。
コンサルタントとして働くうえで「クライアントがどのような問題を抱えているかを把握し、適切な施策を論理的に導き出す力」は必須です。

また課題解決をするための数値・データを参照、分析する際には必然的に数学に関する力が求められます。
逆にいえば、「ロジカルシンキングには自信がない」という場合は、思考力を鍛えることが必要でしょう。


コミュニケーション能力が高い人

またコミュニケーション能力の高さも重要です。
たとえば、クライアントにヒアリングをする際、経営者などの立場にいる人々と接することになります。
コミュニケーション能力が低ければ、相手からうまく話を引き出せません。

それどころか、クライアントに「このコンサルタントは信用できない」と思われてしまうリスクもあります。
コミュニケーション能力や、人間的魅力は、ビジネスの世界でとても重要な要素です。


責任感や柔軟性がある人

責任感や柔軟性がある人も、財務コンサルタントに向いているといえるでしょう。
クライアントがどのような問題を抱えていたとしても、責任を持って「解決」へ結びつけていく精神性が求められます。

また財務コンサルタントの仕事は、いわゆるルーティンワークとは大きく異なり、臨機応変に対応する力が必要です 。
過去の経験をそのまま使うのではなく、それを応用させる能力が求められます。
こうした柔軟性に長けた人も、財務コンサルタントに向いています。


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財務コンサルティング業務ありの求人事例

財務コンサルティング業務ありの求人事例

MS-Japanで扱う財務コンサルティング求人事例をご紹介します。


コンサルティングファーム

年収
600万~1,300万円

業務内容
・M&A・再生案件に関するハンドリングやデューデリジェンス、ファイナンシャルアドバイザリー業務
・デューデリジェンスおよびバリュエーション・ビジネスマンズレビュー・会計・税務デューデリジェンス
・予備的調査およびストラクチャリング分析・デスクトップベースの予備的調査分析・予備的ストラクチャリング分析における会計・税務上のテクニカルアドバイス
・再生案件に対しての事業再生計画の策定
・無形資産の価値算定および買収対価のアロケーション
・ファイナンシャルアドバイザリー業務
・中規模程度の未公開企業同士のM&Aや企業グループ内の再編業務


中堅税理士法人

年収
650万~850万円

業務内容
・M&A (Merger and Acquisition)実務支援
・Financial Advisory Service
・組織再編コンサルティングサービス ・株式公開(IPO)コンサルティングサービス
・企業再生コンサルティング
・企業/無形財産等評価サービス(Valuation)


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まとめ

今回は税理士が財務コンサルティングに転職するにあたって、知っておきたいことをお伝えしました。

会計の自動化やAI技術の発達により、税理士を取り巻く状況が大きく変わっています。
そんな中、ただキャリアに不安を抱えて過ごすのではなく、積極的に自分のキャリアについて考えることが大切です。
その中で、財務コンサルティングへ転職を検討し始めたことは、賢い選択肢といえるでしょう。

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この記事を監修したキャリアアドバイザー

森澤 初美

カナダ州立大学卒業後、新卒でMS-Japanへ入社。求人企業側の営業職を経験した後、2014年にキャリアアドバイザーへ異動。2016年からは横浜支社にて神奈川県内の士業、管理部門全職種を対象にこれまで3000名以上のカウンセリングを担当。現在は関東全域を対象に経理・財務・経営企画・CFO・公認会計士・税理士・税理士補助スタッフなどの会計系職種を幅広く担当。

経理・財務 ・ 人事・総務 ・ 法務 ・ 経営企画・内部監査 ・ 外資・グローバル企業 ・ 会計事務所・監査法人 ・ 役員・その他 ・ IPO ・ 公認会計士 ・ 税理士 ・ USCPA ・ 弁護士 を専門領域として、これまで数多くのご支援実績がございます。管理部門・士業に特化したMS-Japanだから分かる業界・転職情報を日々更新中です!本記事を通して転職をお考えの方は是非一度ご相談下さい!

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