監査法人でマネージャーはどんな仕事?年収やどれくらいの年数でなれるのか?

公認会計士
会計事務所・監査法人
キャリア
年収
転職事例
2021/06/03

監査法人でマネージャーはどんな仕事?年収やどれくらいの年数でなれるのか?


大手の監査法人で経験を積みキャリアアップを図る場合、一つの指標となるのが組織内の職位です。入所当初は駆け出しのスタッフとして勤務を開始しますが、勤務年数が増えて実績を挙げていくと、中間管理者であるマネージャーを任されるチャンスを得られるかもしれません。では、マネージャーになるには、具体的にどのくらいの年数がかかるのでしょうか。

今回は監査法人でマネージャーについて詳しく解説します。

1.監査法人の組織体制

公認会計士の有資格者として監査法人に就職・転職した場合、20~30代の若手であれば通常は「スタッフ」という職位で勤務を開始します。スタッフは上位者の指示に従って、個別業務を行う職員です。

スタッフを数年続けると、現場主任(インチャージ)である「シニアスタッフ」に昇進します。スタッフ数人から構成される監査チームのまとめ役となり、チームごとの年間スケジュールの検討・調整を担う職位です。

シニアスタッフとして実績を挙げていけば、中間管理職である「マネージャー」の昇進機会を得ることができます。部署全体のスケジュール管理やスタッフが作成した監査調書のチェックを行うなど、監査業務全体を支えることになるため、仕事のやりがいは大きいです。

マネージャーのさらに上の職位は、監査法人の共同経営者である「パートナー」です。パートナーになると、各監査業務だけでなく監査法人の運営そのものの意思決定・経営方針に関与する権限を持ちます。なお、マネージャーやスタッフは職員と呼ばれますが、出資者でもあるパートナーは職員とは呼ばれないのが一般的です。

会員登録はこちら

2.マネージャーの仕事内容

続いてマネージャーが担う日常業務について掘り下げて解説しましょう。以下で取り上げるのは、「監査計画の立案」と「業務の進捗管理・戦略の提示」の2点です。

2-1.監査計画の立案

監査計画とは監査を効果的かつ効率的に行うために立案される計画のことです。監査計画を立てる際は、企業の規模と事業内容の複雑性を考慮し、管理組織の水準や内部統制の状況、取引の実態などを分析し、監査業務を実施する範囲を設定する必要があります。その上で、適性に監査チームのメンバーを選定し、具体的な監査のスケジュールを決めていくわけです。

監査計画を立てる上でもっとも重要なポイントは、粉飾やミスを見逃してしまう「監査リスク」を減らすことです。計画策定には豊富な監査経験が必要であり、実績のあるマネージャーがその役割を担います。

2-2.業務の進捗管理・戦略の提示

監査法人では、監査は法人内で組まれるチーム単位で行われ、監査計画の下スケジュール管理をしながら実施されるのが一般的です。マネージャーは現場の管理者および責任者として、業務の進捗管理およびチームに対する戦略の提示などの役割を担います。監査業務に関わるあらゆる事項を日常的に管理する必要があり、マネージャーに課せられる職責は重いです。

会員登録はこちら

3.監査法人のマネージャーの年収


監査法人のマネージャーの場合、年収は1,000万円前後が目安です。ちなみに、スタッフだと約450~650万円、シニアスタッフだと約600~850万円、マネージャーの上位であるパートナーであれば1,500万円以上となるのが相場です。

一般的な水準としては、マネージャーはスタッフやシニアスタッフよりも年収は高めではありますが、管理職なので残業代は支給されません。

会員登録はこちら

4.監査法人のマネージャーになるには何年くらいかかるのか?

一般的に、監査法人にスタッフとして就職・転職した場合、マネージャーになるまでにかかる年数は8~10年程度です。

キャリアのプロセスとしては、スタッフとして3~4年程度、シニアスタッフとして4~6年程度勤務して実績を挙げれば、マネージャーへの道が開けるといわれています。ただし、マネージャーは望めば誰でもなれるわけではありません。大手の監査法人であれば、シニアスタッフ同士で出世競争を行い、実績・能力において申し分ないと評価された人のみが選ばれます。

かつては監査法人でも一般企業のように年功序列がメインで、シニアスタッフを数年勤め上げれば自動的にマネージャーになれるという時代もありました。しかし現在では能力主義の面が強く、実績を上げて法人内で一定の評価を得なければ昇進は難しくなっています。

会員登録はこちら

5.監査法人でマネージャーに昇進できない場合のキャリア選択肢

監査法人でマネージャーに昇進できない場合、そのまま監査法人に残ることも可能ですが、コンサルティングファームや事業会社へ転職することも可能です。
以下では、コンサルティングファーム、東証一部上場企業、税理士法人への転職事例を取り上げていますので、ご確認ください。

5-1.コンサルティングファーム

Hさんは大手監査法人にて会計監査業務に従事し、シニアスタッフまで昇格しましたが、もともと中小企業の経営幹部になりたいとの夢を持っていたため、20代のうちに転職活動を開始しました。転職活動では会計の専門能力もさることながら、若さや意欲が高く評価され、最終的に事業再生コンサルティング会社の内定を勝ち取ります。

Hさんが転職に成功した大きな理由は、中小企業の経営に携わり、事業再生を通して地元の地域経済に貢献したいという強い思いを持っていたという点です。年齢も若く、監査法人での実務経験自体では他の転職希望者との差別化は図りにくかったといいます。しかし、持っている興味関心や熱意の面が認められ、最終的に望む形での内定を得たのです。

5-2.東証一部上場企業

Dさんは監査法人にて上場企業やIPO準備企業の監査業務に取り組んでいました。しかし、長時間業務が当たり前という状況に疑問を抱き、ワークライフバランスの整った事業会社への転職を決意します。転職活動の結果、希望に合った職場環境である大手上場企業への転職に成功しました。

応募した複数の企業から内定に向けた手ごたえを得ていたそうですが、Dさんは転職の動機である家庭との時間を大切にするという点は決してぶれなかったといいます。転職先として複数の選択肢が目の前にある場合、自分のもともとの転職動機は何かに立ち返ることが、後悔のない転職につながるわけです。

5-3.税理士法人

Yさんは監査法人で働いていましたが、独立を見据えた転職を決意します。ただし、独立後は中小企業向けの税務やコンサルティングを行うことになるため、大手の税理士法人ではなく独立系の税理士法人への転職を希望しました。

しかし転職にあたってYさんは、転職前の年収1,000万円の水準をできるだけ維持することを希望したので、単価の低い税務案件を中心とする税理士法人を避けるという選択をします。そのため、転職先を探すのにやや苦労したようです。それでも最終的に「固定給+インセンティブ」という形で、転職前の年収を維持できる余地を残すことに成功します。

会員登録はこちら

6.税理士法人

監査法人の職位はスタッフ、シニアスタッフ、マネージャー、パートナーに分かれ、その中でマネージャーは中間管理職としての役割を担います。マネージャーになるまでの年数は、スタッフとして就職・転職した場合は8~10年が一般的です。年収は1,000万円前後となるのが相場ですが、管理職であるため残業代は出ないのでその点は注意しましょう。

監査法人で勤務していれば、コンサルティングファームや東証一部上場企業、税理士法人などへの転職という道もあります。マネージャーという管理職の道を目指すのか、それとも転職するのか、自分の望むキャリアプロセスに合った選択を行いましょう。

会員登録はこちら

【関連記事】
監査法人の年収は? BIG4と中小の監査法人、役職や年齢などで比較
大手監査法人から未経験の事業再生コンサルティングファームに転身した若手公認会計士!
ワークライフバランス重視の30代・会計士が東証一部上場企業に転職成功
30代公認会計士。柔軟な雇用形態の税理士法人で、独立に向けたキャリア形成を実現!

会員登録すると、キャリアのご相談や非公開求人のご紹介、履歴書の自動生成などの様々なサービスをご利用いただけます。

会員登録すると、キャリアのご相談や非公開求人のご紹介、履歴書の自動生成などの様々なサービスをご利用いただけます。

初めてご訪問の方へ

管理部門特化型エージェント No.1
MS-Japanのサービスをご覧ください!

キャリア診断

アドバイザーが直接あなたの可能性を診断!