福利厚生が充実している会計事務所で働きたい会計事務所・税務スタッフのキャリアパス

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福利厚生が充実している会計事務所で働きたい会計事務所・税務スタッフのキャリアパス

会計事務所・税務スタッフのキャリアパス

～7つの仕事観フィールド～

一般的に、会計事務所業界は一般企業等と比較すると、福利厚生面が充実していない場合が多いと言われています。その理由の一つに、会計事務所の多くが個人事業として行われている個人会計事務所であることがあげられます。また、独立開業をすると突出した年収を手にすることが出来る士業独特の特性等もあげられると思います。しかし、税理士になって独立することまでは考えられないが、この業界で働くことが好きで、ずっと活躍していきたいと考えている税務スタッフの方もいらっしゃいます。MS－Japanでは今まで、30年以上に渡り、様々な税務スタッフの方から転職相談を受けて参りましたが、ここでは寄せられる相談件数が多いカテゴリーの一つである、「手当が充実した事務所で働きたい」、「退職金がある事務所で働きたい」、といった「福利厚生が充実している会計事務所で働きたい」というご要望にフォーカスしたキャリアについて言及していきます。

個人事務所の福利厚生

前述の通り、会計事務所の多くが所長税理士の個人事業として行われている個人会計事務所です。人数規模としても数名程度の会計事務所は非常に多い為、健康保険や厚生年金に加入しておらず、国民健康保険や国民年金に各自が加入し、雇用保険と労災保険しかないという事務所もあります。また、そのような事務所は、退職金制度などが一切ない場合も多く、こういった実態が会計事務所業界は福利厚生が充実していないという印象を強めていることが考えられます。特に、昨今、インターネットで検索をすれば、様々な求人情報を得ることが出来る為、一般企業と比べると会計事務所の福利厚生は良くないというイメージが加速してしまった背景があるようです。

Big4税理士法人や大手税理士法人の福利厚生

そのような会計事務所業界においても、従業員の人数が大きい税理士法人においては、一般企業並みに福利厚生が整っているケースが多く、一見、求人情報を見ている限りにおいては、大変充実している印象を受ける場合もあります。しかし、大手税理士法人をはじめ、会計事務所業界は、転職をすることによってキャリアップを図ってくような側面もある為、一生働く場所という観点からは、必ずしも恩恵にあずかることが出来ないことも念頭に置いておく必要があります。また、会計事務所業界に限らず、一般企業においても終身雇用は崩壊し始めているとも言えますので、一生働ける場所というのは以前と比べると激減しているとも言えます。

会計事務所業界の事業会社化

いずれにせよ、前述の通り、会計事務所業界の福利厚生が一般企業よりも劣るというイメージが広まってしまったこと等から、充実した福利厚生を求めて、会計事務所業界から一般企業に転職をしていく方が増加していることは事実です。その結果、会計事務所業界は今まで経験したことがない人材不足に直面していると言えます。そのような状況の中、既に対応策を進めている会計事務所も出てきました。具体的には、新卒人材の採用、教育研修の徹底、福利厚生の充実等がそれです。特段、驚くことがないようなトピックスですが、これは旧来の徒弟制度が蔓延っていた会計事務所業界からすると革命的な出来事と言えます。つまり、先端を行く会計事務所は俗人的な組織から、事業会社的組織へと変貌し始めているということです。人材の定着性が非常に高い事務所や、急拡大している事務所をよくよく研究してみると、一般事業会社によく似た組織作りを行い始めていることに気付くことが出来ます。

知られざる優良会計事務所を狙う

福利厚生を充実させることの意味を考えると、その延長線上には、福利厚生を充実させることによって、「人材採用が成功する」、「人材の定着性が上がる」、「定着した人材が成長することで業務レベルが上がる」、「優秀な人材が増え経営的にも成功する」といった図式が見えてきます。逆に言えば、成功している会計事務所は、「適切な福利厚生を用意している」と考えることも出来るわけです。例えば、地方で人が集まり難い事務所では社宅を整備したりする場合もありますし、退職金制度をしっかりと導入した結果、定年退職者を複数輩出するまでに人材定着性を高めることに成功した事務所の例などがあげられます。正解が何かを断定することは難しいですが、「規模が大きい有名な事務所だから福利厚生が整っている」というようなイメージは一度捨てて、しっかりと事務所経営のことを計算した上で、適切な福利厚生制度を提供している事務所を探してみるのも良いのではないでしょうか。実際に、福利厚生を充実させ始めている会計事務所は、着々と増えており、そういった会計事務所の未来は明るく感じられる場合が多いように思います。

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