内部監査の転職活動基礎知識

内部監査版 転職活動の基礎知識

~転職を始める前に知っておきたい6つのこと~

転職を始める前に知っておきたい6つのこと

  1. 転職活動の開始時期

    内部監査の求人動向としては、1年を通して新規求人が発生しており、特に求人が多くなる時期が定まっていません。監査計画の次期や往査の時期など、繁忙期はありますが、特に求人動向には影響していないようです。なので、現在の業務との折り合いが付けば、何月からでも転職活動を始めていただいて結構です。

    経理や人事など管理部門の他職種に比べて、内部監査は求人が少なく転職活動期間が長引く傾向があり、半年~1年以上転職活動されている方も多くいらっしゃいます。そのため、どうしてもすぐに転職しなければならない状況になってから転職活動するよりは、「近い将来には転職も選択肢に入れる」くらいの気持ちになったら、情報収集からお早めに転職活動をしていただくことをお勧めします。

  2. 選考の方法と期間

    内部監査も他の管理部門職種と同様に、書類選考後に面接2回というステップが一般的です。まず書類選考に1~2週間かかり、その翌週に1次面接が実施され、その翌週に最終面接が実施され、最終面接の翌日~1週間以内に内定通知書(労働条件通知書)が発行される、という流れです。全体の選考で、1ヶ月弱かかると想定しておきましょう。

    書類選考~1次面接は、応募先企業の内部監査責任者または管理部長が行うことが多いです。特に1次面接では、お任せする業務内容から現在の内部監査が抱える課題まで、実際の現場で起きている詳細を聞く貴重な機会です。業務内容に齟齬がないよう、内部監査業務のヒアリング調査だと思って、1次面接で業務詳細をしっかり聞いておきましょう。最終面接では、社長(代表取締役社長)が面接官になります。経営方針や今後のビジョンや経営課題など、経営者の視点とご自身との相性を確認しましょう。

  3. 履歴書・職務経歴書

    『履歴書はシンプルに、職務経歴書は具体的に』と心がけましょう。 履歴書は、言わば「目次」の役割を果たします。履歴書の職歴項目には、基本的に入退社だけを記載しましょう。異動や昇進などを記載して行数が増えると、転職回数が多く見えてしまい、マイナス評価になる可能性があります。

    職務経歴書は、いつからいつまで、どのような企業で何をしてきたか、職務詳細を確認する書類です。特に大切なことは、内部監査を中心に見やすく記載することです。内部監査に携わる方はベテランが多く、内部監査以外の職務経歴がある方も多くいらっしゃいますが、内部監査を一番ボリューム多く記載し、内部監査以外はボリュームを減らしてシンプルに記載することで、メリハリのある職務経歴書になります。

    また、会社概要(事業内容・売上・従業員数)、内部監査の人員構成、内部監査の対象となった拠点数など、出来る限り数字を出して具体的に記載したほうが、伝わりやすくなります。内部監査報告に使う資料も、企業ごとに異なりますので、どのような資料を作っていたか資料名だけでも記載することをお勧めします。

  4. 書類選考通過率

    年代やご経験にもよりますが、平均的な書類選考通過率は1割以下と考えるのが現実的です。内部監査の求人数は、経理の求人の10分の1以下ということもあって、書類選考の通過率はあまり良くない状況です。

    内部監査の書類選考通過率の低さは、企業が求人を募集する際に「まだ若い人でも育ってくれればいいし、即戦力のベテランに来てもらってもいい」と幅広いターゲット層に向けて求人募集をすることが多いことも要因でとなっています。

    そこで、内部監査で転職活動をお考えの方に於かれましては、とにかく多く応募して書類選考の機会を増やすことをお勧めします。内部監査は、企業の組織内で最もリスク意識の高い専門職ですので、1次面接で面接官に直接お話を聞いてから、応募先企業の志望度を考えていただいて結構です。まず面接に行くことを目標に、どんどん応募して機械を増やしていただければ幸いです。

  5. 内定に対する返答期限

    一般的な管理部門と同様に、内定のご連絡をいただいてから3日~1週間以内が、常識の範囲内となっています。一例としては、「週末に家族とじっくり話して家族の理解を得てからお返事します」としておき、週明けの月曜午前中に回答期限を設けるパターンが多く見られます。

    複数社の選考に応募している方も多いので、他社の選考結果を待つ場合は少し回答期限を延ばす交渉も出来ますが、それでも内定から2週間が限度でしょう。回答期限を1週間以上に延ばす場合は、内定通知書をお渡しする条件面談を設定するパターンも多くあります。返答期限は、担当エージェントにも相談してしっかり確認し、最終的に決まった期限を守りましょう。大切な意思決定の場面ですので、じっくりお考え頂ければと思いますが、内定承諾する場合はお早めに返事をされたほうが、入社への意欲が伝わります。

  6. 引継・入社準備期間

    内部監査は、転職活動期間が比較的中長期になりやすく、いつ内定が出るか予測が立てづらいかと思います。転職活動を始める際は、「〇月に辞める」と決めるより、「内定から〇ヶ月で引継ぎを終える」と決めておいた方が現実的です。

    平均的な引継ぎ期間は、早くて1ヶ月半~長くて3ヶ月以内とされており、内定から1ヶ月半~2ヶ月で引継ぎをされる方が殆どです。「最短で内定を貰った翌月末に退職する」と考えて、準備をしていただけると現実的かと存じます。 内定承諾から入社まで3ヶ月以上かかる場合は、選考にマイナスな影響を及ぼすこともあります。退職交渉が長引きそうな場合は、予め引継ぎマニュアルを用意する等、出来る限り早めに転職先に入社する準備をしておいた方が賢明です。

    入社時期は、最終面接~内定前後で双方の話し合いを基に設定されます。入社時期に不安がある場合は、応募する際や選考中にでも担当エージェントに相談しておくと、入社時期の交渉もスムーズになります。ご相談もご質問もお気軽にお早めに、と覚えておいていただければ幸いです。

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