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「中途採用の求人募集をしてもなかなか応募が来ない」「いったい何が原因なのだろう?」と思案に窮する採用担当者は少なくありません。実は、採用する側が募集情報の「浅さ」に気づいていないケースが見受けられます。就業経験のある求職者は、自分のスキルと仕事内容を照らし合わせて応募を検討します。「この会社に応募したい」と思わせるためには、募集情報の粒度を高め、不透明な情報を具体的に「見える化」することが重要です。ここでは、求人に応募が来ない5つの要因と、対策として見直すべき3つのポイントを紹介します。
求人に応募が来ない5つの要因
求人募集をしても一向に応募が来ない場合、それは「求職者が何を見ているか、どこに注目しているか」という視点がおろそかになっている可能性があります。つまり、求職者の目線に立っていないことが最たる要因かもしれません。ここでは、意外に見落とされがちな5つの要因を取り上げてみました。
1.求人のタイトルがひかれない
求人広告は「広告」ですから、まずは目にとめてもらわなければ広告としての役割が果たせません。そのためには、いかに求職者をひきつけ、ターゲットに刺さるコトバを用いるかがポイントになります。それをフルに発揮する場が、見出しやキャッチコピーなどを置くタイトルです。タイトルに惹かれなければ、ターゲットはその求人広告から離脱してしまい、応募につながりません。大切なのは、自社の魅力や求職者が知りたい要件をできるだけ端的に表し、「中身の詳細情報を読んでみよう」と思わせる誘引力です。応募ニーズにヒットするように、給与や待遇、社風、福利厚生などの情報を効果的なコトバで切り取る工夫をしましょう。
2.仕事内容の記述が浅い
多くの求職者が知りたい情報は、具体的な「仕事内容」です。仕事内容の記述が浅いと、どのような仕事なのかがイメージしづらく、応募意欲の低下を招きかねません。特に中途採用の場合は、前職で身に付けたスキルを活かせる仕事かどうかが、応募の動機を左右します。そのため仕事内容については、あいまいな表現ではなく、できるだけ分かりやすく記述することが重要です。たとえば、「データ入力」を「受注・在庫管理のデータ入力作業(ワード・エクセル経験者歓迎)」とすれば、イメージしやすくなるでしょう。就業経験者にとっては、自分が即戦力として働ける仕事内容ほど、魅力的な求人と言えるのです。
3.競合他社に勝るところがない
ほとんどの求職者は、複数の会社の求人情報を見比べた上で、自分にとってより有利で魅力的な求人に応募しようと考えます。中途採用を目指す転職者の場合、比較されやすいのは仕事内容と条件面です。求職者目線に立つと、数社を比べて仕事内容が同じなら、給与などの条件面で良いほうを選ぶのは必然的な心理と言えます。つまり競合他社に勝るところがなければ、いつまでたっても求人の応募に期待できません。給与や条件を見直すことは難しいかもしれませんが、そこがネックになっている場合は募集条件を洗い直すことも必要です。まずは競合他社と自社の求人情報を比較して、劣る部分があれば修正を検討し、ほかにアピールできる魅力を探りましょう。
4.求人媒体がマッチしていない
採用の戦略的な問題として、広告を出している求人媒体が、自社の募集情報とマッチしていないケースも考えられます。求人媒体には、WEBの求人サイトをはじめ、新聞や雑誌などの紙媒体まで多様な求人サービスがあり、それぞれに強みや特性が異なります。たとえば、若者層に強い媒体、女性の採用を売りにしている媒体、エンジニアや管理部門などの職種に特化した媒体も少なくありません。採用戦略で重要なのは、求める人材像が閲覧する求人媒体に広告を出すことです。現在利用している求人媒体が、ターゲットの応募ニーズとマッチしているかどうか調べ直してみましょう。
5.採用ホームページが更新されていない
求職者は、応募しようと思う会社をより深く知るために、その会社のホームページをチェックするという傾向にあります。誰しも転職先となるかもしれない会社の事業内容や業績、社風が気にならないわけはありません。特に採用ページはアクセスされやすいため、こまめにメンテナンスを行い、印象良く充実したページ構成にこだわりたいものです。逆に、定期的に更新されていなかったり、デザインが古いままだったりすると、採用情報そのものに懐疑的な目を向けられてしまいます。わざわざ見に来てもらっているというせっかくのチャンスを無駄にしないためにも、採用ページは最大限活用できるように手入れしておきましょう。
応募が来ないときの見直すべきポイント
では、求人に応募が来ないときはどのような対策をとればいいのでしょうか。求職者目線を意識することを基本に、募集情報の深掘りや採用戦略なども含めて、見直すべきポイントを紹介します。
1.求人広告を見直す
自社の求人情報がターゲットに上手く伝わっていない場合、求人広告そのものを見直す必要があります。「いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように」して働くのか。情報伝達の整理に有効な5W1Hは、まさに求人情報を伝える際にも欠かせないフレームワークです。仕事内容の記述が不十分であれば、求める人材像をこの5W1Hに当てはめてみると、求人のイメージが湧き、伝わりやすくなります。
たとえば経理職の場合、いつ(勤務時間)、どこで(勤務地)、だれが(経理経験者歓迎または未経験可)、なにを(取り組む業務内容)、なぜ(増員・即戦力希望)、どのように(日時決算・月次決算)というふうに具体的に情報を落とし込むことがポイントです。また、情報に「数字」を入れることで、より具体性が増します。たとえば「6割が未経験者」「月15時間以上の残業はなし」といった情報です。そのほか、ターゲットが知りたい情報に不足がないか、ていねいに見直すようにしましょう。
2.求人媒体の選定を見直す
求職者の目線で求人を考えると、当然ながらターゲットが利用する求人媒体を選ぶことが、採用戦略の基本となります。応募が来ない要因として、求職者のニーズと自社の募集情報にミスマッチが生じているのであれば、求人媒体の選定を見直すことも必要です。数ある求人媒体は「どれに載せても同じ」ではなく、媒体特性として世代別、性別、職種別、地域別などで傾向が分かれています。WEBで利用できる求人媒体でも、定番の転職求人サイトから、中小企業・地元採用に強いサイトまでさまざまです。
たとえば、社会人経験者の中途採用を目指しているのにもかかわらず、既卒・第二新卒などの若年層が利用する求人媒体に出稿しても応募は望めません。見直しのポイントは、媒体ごとの強みや特性を把握し、自社の募集情報とのマッチングを意識することです。現在利用している求人媒体で応募数が少ないのであれば、今まで利用したことがない媒体を選び直すことも対策の1つと言えます。
3.採用手法を多様化する
求人媒体を選び直すだけではなく、採用方法を多様化することも効果的な対策ポイントです。人材ニーズや働き方が多様化する現代では、求人サービスもさまざまなかたちで広がりを見せています。今やWEBの求人サイトや紙媒体だけでなく、急速に普及しつつあるSNS、求人検索エンジンの代表「Indeed」のほか、成果報酬型の人材紹介やダイレクトリクルーティングサービスも見過ごせません。また、昔から知られている職業紹介の「ハローワーク」も利用するメリットはあるでしょう。中途採用の手法は1つに限る必要はなく、複数の手法を組み合わせることによって応募数の相乗効果にも期待ができます。
まとめ
中途採用者の応募率が低いことは、即戦力を期待する企業にとっては切実な問題です。しかし、答えの出ない問題ではありません。逆に言うと、戦力として「優れた人材」を求めるのなら、それに見合う「ていねいな募集情報」を掲載すべきでしょう。求職者の目線に立って見直すと、いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのようにして働くのかが見えてくるはずです。求人広告や求人媒体を見直し、採用手法を多様化することで求職者の目線が動き、応募率の向上につながります。
同じことを繰り返して、ただじっと待っているだけでは状況は変わりません。行き詰まった状況を打開するためには、採用戦略をもっと柔軟にとらえていくことが大切です。中途採用者にとって転職は本気の場面。だからこそ、採用する側も本気の姿勢が問われているのです。
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