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優秀な人材の確保のため、SNSを活用した採用広報活動にも多くの企業が取り組んでいます。 実際に訴求がうまくいっているケースもあれば、思い通りに事が進んでいないケースもあり、具体的な手法が分からないままコンテンツを更新している発信担当者も少なくありません。
採用活動にSNSを用いる場合、単純にフォロワーを増やせばよいという話ではなく、企業としてどのような人材に来て欲しいのかを考えた上で、ターゲットが注目するような発信を意識することが必要です。 この記事では、SNSを用いた採用広報活動について、メリット・デメリット、使えるSNSの種類とその成功事例についてご紹介します。
採用広報にSNS活用は欠かせなくなっている
日本で続いている労働人口の減少は、採用市場において売り手市場を生み出す一因となっており、求人情報を掲載するだけでは結果につながらないのが、中小企業を中心とした多くの企業における採用活動の現状です。
求職者側が働きたい会社を自由に決められる状況では、既存の「待ちの採用活動」は不利に働きます。 企業側が欲しい人材にアプローチできるような仕組みを整えること・そもそも転職を検討していない人にも自社のことを広く知ってもらうことで、新しい観点から採用広報を行わなければ、いつまでも新しい人材を採用できない時代が到来しているのです。
また、せっかく時間・予算・労力をかけて採用に成功しても、その後に会社とのミスマッチが発生すれば、戦力になる前の段階で新入社員の退職を招いてしまうでしょう。 こういった問題を包括的に解決する点において、SNSによって自社の情報を積極的に発信していくことには大きな意味があります。
企業の概要や仕事への理解・欲しい人材のイメージを深めてもらうことで、入社後に遭遇するミスマッチ・誤解を少なくできますし、広告費用をかけずにニーズに合致した人材へのアプローチも可能です。 未来の採用広報を考える上で、もはやSNSを無視することはできないものと考えてよいでしょう。
SNSで採用広報活動するメリット・デメリット
SNSを採用広報に活用する重要性について理解できたなら、すぐにでも企業アカウントを開設したいと思うはずです。 しかし、実際に採用広報活動を行う前に、SNSを用いるメリット・デメリットについても理解しておきましょう。
メリット①:拡散力がある
SNSを用いる前の採用広報活動は、主に求人媒体を用いる方法が一般的であり、求人サイトなどに登録している人材だけが閲覧できるものでした。 これに対して、不特定多数のユーザーに情報を発信できるSNSを使えば、積極的に就職活動を行っている人以外にも自社の魅力をアプローチでき、ユーザーが良い情報と判断すれば広く拡散される見込みがあります。
メリット②:費用がかからない
求人サイト・転職エージェントなどのサービスを利用した場合、相応の出費を覚悟しなければなりません。 しかしSNSは基本的に無料で使用できるものがほとんどですから、費用を気にせずスタートできます。
メリット③:採用媒体では伝わらない自社の特徴や雰囲気が伝わる
SNSによる配信は、必ずしも求職者向けの情報ばかりとは限らないため、採用媒体で伝えにくい自社の特徴・雰囲気などを軽いトーンで伝えるのに役立ちます。
デメリット①:時間と工数がかかる
SNSにコンテンツを配信するのは、思いのほか時間がかかるものです。 また、ユーザーの気持ちをとらえる配信を実現するためには、相応の工数も求められます。 これを定期的かつ効果的に運用するためには、専任の担当者を複数人用意しなければなりません。
デメリット②:炎上するリスクがある
SNSは気軽に情報を発信できる反面、一歩間違えば炎上のリスクもはらんでいます。 どういった情報を発信すべきなのかを一歩引いた目線から分析し、炎上を避けるリスクマネジメントが求められます。
SNS
ここからは、無料で使えて広い範囲にメッセージを伝えられる、主なSNSの種類についてお伝えします。 ただ利用するだけでは、思うような成果につながらない可能性があるため、実際に運用して成果をあげている企業の事例についてもご紹介します。
地域・年齢・性別・学歴・職歴・興味関心といった詳細設定を行った上で、細かい項目別に分けて広告出稿が可能なSNSです。 また、基本的に実名制であり、他のSNSと比較して炎上リスクも低いという特徴があります。 そのような性質から、採用を目的として自社アカウントを整備している企業は少なくなく、超大手も利用しています。
一例として、Amazon Japan合同会社では、単純な募集部門へのリンクを設置するだけでなく、実際に働いている社員の目線で投稿が行われています。 各部門の仕事紹介に加えて、ビジネスコラム・企業メッセージ、社員のインタビューなども紹介しているため、見る側に親近感や説得力を感じさせます。
学生の情報収集ツールとして広く用いられているSNSがTwitterです。 情報拡散がスピーディに行われるため、発信した内容がユーザーによい情報と判断されれば、一気に拡散される可能性があります。 その反面、不適切な発言などが広まるのも早いので、発信する内容には慎重にならなければなりません。
Twitterを採用広報活動に用いている企業として知られているのがDeNAで、2010年11月という比較的早い時期から運用を開始しています。 新卒採用に特化したアカウントとなっており、ミートアップのスケジュール・学生向けメッセージなどを紹介しています。
若年者に人気があり、アクティブユーザーも多いのがInstagramです。 画像をアップロードしやすいSNSのため、ストーリー・コメント機能も含めて上手に活用すれば、魅力をユーザーの視覚に直接訴えることができます。 具体的な部署の雰囲気・仕事の内容なども分かりやすいため、ミスマッチを防ぐ意味でも有効です。
Instagramを活用している企業は多く、株式会社サイバーエージェントのような有名企業(主にライブ配信)から、家庭ごみ回収を行っている地域の企業(社内の様子を画像投稿)まで様々です。 シンプルな運用からライブ配信まで、様々な使い方ができるのがメリットです。
ビジネスSNS
求職者か否かを問わず、幅広い層にアプローチできるSNSは、採用対象の裾野を広げる意味では非常に有効です。 しかし、よりビジネス向けにSNSを活用して、キャリア採用など専門知識を持つ人材の採用につなげたい場合などは、ビジネスSNSを使うという方法もあります。
ビジネスSNSは、ビジネスにおける情報収集・企業からのスカウトなど、主にビジネス面で人との交流を行うことを目的として用いられるため、転職・キャリアアップに積極的な人材を探すのに長けています。 以下に、主なビジネスSNSの種類と、企業事例についてご紹介します。
世界中で6億人を超えるメンバーが、仕事・キャリアに関する情報の取得・交換に利用しているビジネスSNSです。 諸外国では広く認知されている反面、2019年現在における日本での利用者は200万人ほどで、どちらかというとプロフェッショナル向けのビジネスSNSと言えるかもしれません。
活用の方向性としては、大きく分けて人事・広報・広告宣伝(マーケティング)の3つが考えられ、主に採用を目的として利用するのであれば、ヘッドハンティング・ダイレクトリクルーティングを目的とした利用が効果的です。 LinkedInでは、ビジネスパーソンが自分自身のプロフィールを公開しているため、企業側で求める能力を持つ人材を探し出し、魅力的なユーザーに直接アプローチをかけることができます。
具体的に採用ツールとしてLinkedInを使用している企業では、メルカリがよく知られています。 グローバル企業としては英語力が必須となりますが、LinkedInでは英語を使えるユーザーが多く、他の媒体で出会えない人材とやり取りできるメリットがあります。 それを踏まえた上で自社のファン層を構築し、その人間関係の中から緩やかに希望する人材を見つけるため、主にミートアップの案内を送る手法が用いられています。
まとめ
企業がSNSで自社の情報を発信することは、直接的な採用活動だけでなく、将来の社員・自社のファンを作る意味でも重要なルーティンです。 良いコンテンツを定期的に配信するためには、専任の担当者を選ぶなど何らかの形で人的リソースを配分しなければなりませんが、費用の面から考えると悪い選択肢ではありません。
採用に関する直接的な情報をアップしていくか、それとも社内の雰囲気を中心にアップしていくかは、会社の方針により変わってきます。 いずれのスタンスで配信を決定したとしても、企業として一貫性のある情報発信を心がけたいところです。
SNSにもそれぞれに特色があり、どれを選んでも同じ結果につながるわけではありません。 自社の魅力を発信できるツールは何なのか、入念に検討した上で選びましょう。
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