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人事評価制度に対する不満の声を感じたことはあるでしょうか。せっかく導入した制度が企業の実態にあわず適切に運用できていない可能性があります。不満の声をそのままにしておくと、退職率や業績を悪化させ、結果的に企業のイメージも悪くさせてしまうかもしれません。
直接ではなくても、間接的に不満の声を聞く頻度が高くなってきたという企業もあると思います。この記事では、人事評価に悩む担当者に向けて、不満が生まれる理由や対策などをご紹介します。
6割以上が人事評価制度に不満
会社の人事評価制度に不満を持つ人の割合は6割以上にのぼります。また、7割以上が人事評価制度の見直しが必要と考えています。半数以上が人事評価制度に不満を感じている状態では、制度がうまく機能していない可能性があります。
不透明で曖昧な制度は社員の不満を生む原因になるため、既存の制度を見直し、明確に数値化されたものに改革が必要なケースもあります。基準が曖昧で社員の頑張りが反映されにくい評価制度は、不満を生みやすいため注意が必要です。また、フィードバックがない可否だけの評価や、担当者による不公平な評価も不満を生む原因です。業務別、雇用形態別など社員を分類することで、目標が設定や管理がしやすくなります。
人事評価制度とは、社員の働きを公平に正しく評価し、効率的に運用するためのシステムのことです。評価システムにより、社員の責任感と仕事に深く関わろうという意識が強まり、品質改善やモチベーションアップにつながる可能性があります。働きが評価されれば人事評価制度を受け入れ、自発的に仕事に取り組む社員が増えるかもしれません。
人事評価制度に不満の理由
人事評価制度に対して、どのような不満があるのかご紹介します。
評価基準が不明確
評価制度の導入で最も多い不満と言われるのが、基準の曖昧さです。評価基準に明確な決まりがない、基準が未公開で不透明であれば、社員は評価目安が分からず混乱してしまいます。
働きや成果が数字として表しやすい営業職は数値化した基準を設けやすいため、不満が出にくいですが、チームで活動する仕事や数値化しにくい業務内容の職種は個人の働きに単純な評価が難しく明確な基準を設けていない会社もあるようです。
評価者によってばらつきが出る
人事評価は人が行うため、同じ業務をこなしていても評価者の価値観や社員への印象が影響して評価に差が生じることがあります。日頃の上司との関係性も影響するため、場合によっては適正な評価が受けられないケースもあります。さらに、複数人の評価者がいる場合は評価の基準が変わってしまうことで不公平になることもあります。
フィードバック、説明が不十分
なぜその評価がついたのか経緯が不明なままになっているケースがあります。もしくは、フィードバックをおこなっていても、説明が不十分なために改善点や課題が不十分なままで変化が得られないケースです。この場合、ついた評価に納得がいかなければ評価者に対して不満が出てきます。
制度や評価者に対して不満を生む原因になるため、評価を行うだけでなくフィードバックや経緯の説明と、改善点や課題など目標設定が必要です。
人事評価の不満が高まると起こる問題
不満の原因には、人事評価自体の問題、評価者の問題と大きく2つあります。ここでは不満が高まるとどのような影響があるのか説明します。
業績や企業イメージの低下
人事評価制度への不満から、社員のモチベーションが下がり業務の生産性に影響する可能性があります。生産性が下がることで会社のサービスの質が下がることで業績の低下、結果として企業イメージまでも低下させるかもしれません。
退職者の増加
正当な評価が得られないということは、このまま努力をしても自信の結果に反映されないということです。水準より高い賃金など納得できる要素がなければ、不当と感じる評価を受け続けた社員は退職する可能性が高いです。
退職者が出るということは、社員が積み上げてきたスキルと経験を失うということです。同様の人材を採用すれば良いかもしれませんが、採用コストがかかりますし、同じような働きをしてくれる保証もありません。退職者が続出すれば、本来なら必要なかったコストが発生し、業務にも支障が出てくるでしょう。
人事評価に不満を持つ社員への対応
人事評価制度に不満が募ると社員のモチベーション低下や、退職率の増加を招きかねません。社員の不満や不安の声に耳を傾け、評価制度の運用実態について把握する必要があります。
人事評価制度の理解を深める
人事評価制度に対する不満や不安の根本には、制度や評価基準があいまいで、自身の努力や頑張りが評価されていないと感じていることが挙げられます。評価制度への不満を減らすために、制度への理解を深めてもらえるように企業や管理職から歩み寄ることが大切です。
評価制度の導入目的を周知させることと、評価基準や項目など管理職や評価者で共有している情報を社員にも明らかにします。導入目的と評価内容や基準を把握することで、社員はどのように行動すれば自身の評価につながるのか目標が明らかになり行動しやすくなります。
低評価者のケア
フィードバックが不十分だと人事評価制度や評価者に不満が募りやすくなります。評価の結果が可否だけでは、これからどのように業務にあたれば良いのか明確な改善策が得られず、フラストレーションや不満だけがたまりやすくなります。
可否だけの評価ではなく、目標を達成や業務の効率化をはかるための気付きや提案を伝えることが大切です。とくに、評価が低い社員は仕事意欲も低下しているため、今後も前向きに取り組めるようより具体的なアドバイスが必要です。
面談回数を増やす
業務内容や方向性を調整することと、適切な人事評価に結び付けるため、社員とのコミュニケーションの機会を設けるようにします。年1回、半年に1回単位で評価やフィードバックを行う企業もありますが、目標設定から評価までに長期間あくと評価者が社員の評価がしづらくなります。
公平に正確な評価をするために、短期的に1on1ミーティングを行うことが望ましいです。現状を確認するだけでなく、細かなフィードバックやアドバイスをしながら、社員のモチベーションを上げることが大切です。
職種や雇用形態ごとに目標を設定する
組織には営業職のように数値化しやすい職種だけではないため、全ての業務を数値化することは難しいですが、職種別、雇用形態別に細かく分類することで目標設定やフォローがしやすくなります。
まとめ
人事評価制度に対する社員の不満に対処しなければ、いずれは人材や業績の損失を招く可能性があります。半数以上が不満や反対意見を抱えている可能性があるため、意見に耳をかたむけ短期サイクルでコミュニケーションを取りながらフォローしましょう。
評価制度をうまく活用できれば、モチベーションと生産性の向上につながります。またコミュニケーションを取ることでお互いの関係が深まるかもしれません。しかし、運用次第では社員のモチベーションを低下させ、結果的に企業イメージを悪くしてしまうこともあるので注意しましょう。
業務を全て数値がすることは難しいですが、職種別や雇用形態別に分類することで目標が設定しやすくなります。日々変わっていく状況に応じ、制度をアップデートしながら社員一人ひとりと向き合いながら目標達成を目指しましょう。
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