採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


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    近年、人材採用の手法は、大きく変化してきています。以前は新聞の求人欄や求人情報誌に募集を出していた時代から、インターネットの普及により転職サイトが主体となり、昨今はダイレクトソーシング(ダイレクトリクルーティング)が台頭しています。そこに関わるプレイヤーも多様化しており、求人広告代理店、転職エージェントやヘッドハンター、ハローワークに加えて、昨今はAIが求人と求職者のマッチングを行うサービスも登場しています。もちろん、古くからある方法が決して悪いわけではありませんが、会社にとって必要な人材を確保するには、優秀な人材に訴えるために、常に新しい手法に取り組むことが求められています。今回は、採用方法の種類について、従来の方法から最新の方法まで、まとめてご紹介します。

    1.古いようで新しい!人の縁を頼って人材を探す最新の採用方法

    続いては、採用方法として新しいものをいくつかご紹介します。 あまり聞き慣れない方法があったり、縁故(コネ)入社などと勘違いしてしまいそうな概念があったりしますが、中身を理解すれば誤解することはないはずです。

    ダイレクトソーシング(スカウト)

    ダイレクトソーシングは、ダイレクトリクルーティングとも呼ばれ、会社の人事担当者側から求職者にアプローチをかける方法です。 求職者が自らの情報を登録したデータベースに採用担当者が検索・チェックし、有望と判断した人材をスカウトしたり、声をかけたりできる仕組みとなっています。

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    ソーシャルリクルーティング(SNS採用)

    SNSを活用した採用方法で、会社のアカウントを使って求職者とのコミュニケーションを図りながら採用に向けた動きを進められるのが特徴です。 求職者側、会社側が双方向でお互いのニーズを知ることができたり、今後の求人・求職に活かせるエッセンスを学べたりするため、実りの多い方法として注目されています。

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    リファラル採用(知人紹介)

    社員の人脈・ネットワークの中から人材を紹介してもらう方法です。 会社とつながりのある人物からの紹介を頼る点で、マッチング度が高い方法の一つとして、比較的歴史が新しい会社で採用されています。 いわゆる「コネ入社」とは違い、会社における採用の自由があります。

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    ジョブ・リターン(退職者の再雇用)

    何らかの事情でやむを得ず退職してしまった社員を、本人が希望すれば再雇用する方法です。 再雇用者は社内の事情にも通じており、採用・教育にかけるコストが大幅に削減できます。

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    2.年代・地域を問わず広く認知されている、従来通りの採用方法


    まずは、従来から存在する採用方法について、いくつか概要をご紹介します。 いずれも原始的な方法に思えますが、意外と効果が出る場合もあり侮れないため、有効な使い方を考えましょう。

    ハローワーク

    厚生労働省による人材紹介サービスで、経由しての採用により助成金・給付金が適用されるケースがあります。

    求人誌

    就職情報誌と呼ばれるものや、フリーペーパーに印刷された求人案内などを指します。

    人材派遣

    人材派遣会社を通じて、派遣社員を自社に派遣してもらう方法です。

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    転職フェア

    人材ビジネス会社が主催する、転職や求職に関するイベントです。

    自社採用ページ

    自社ホームページ内に「採用案内」などのページを設け、そこから求職者をつのる方法です。

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    張り紙

    自社スペースやテナントスペースのリクルートボードなど、人が集まる場所に求人広告を載せる方法です。

    3.会社が求める人材にコミットする、採用市場で主流となっている採用方法


    続いては、現代の求職者に人気があり、主流となっている採用方法についてご紹介します。 どれが正解ということはなく、必要に応じて希望する人材を集めやすい方法を選ぶことが大切です。

    転職サイト

    求人誌のインターネット版であり、応募者を広く募るのにスタンダードな方法の一つとなっています。 「求人サイト」という名称で呼ばれることも多く、求人内容に応じてサイトの種類も細分化されています。 新卒・第二新卒枠、女性向けの仕事枠、SE枠など、サイトによって集まる人材が異なるため、自社にとって必要なスキルを持つ人が集まるサイトを選ぶ必要があります。 管理部門向けのサイトも増えてきており、今後も細分化が進むものと予想されます。

    人材紹介(有料職業紹介)

    人材紹介会社が直接雇用を希望する求職者を集め、専任の人事コンサルタントがその会社に合った人材を判別します。 その後、事業戦略に即した人材を顧客である会社に紹介し、会社側の採用リスクを減らす方法です。 書類選考・面接などの流れは自社で行なうものの、前段階で人材は振り分けが行なわれている分、採用の手間を省ける利点があります。

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    ヘッドハンティング

    専門のヘッドハンターが、転職を希望していない人も含め、優秀な人材に転職に向けたアプローチをかける方法です。 外資系企業で多く行なわれる傾向にあり、数ある応募者の中から採用するよりも確実に有能な人材を選ぶことができます。 会社の側から、ヘッドハンター及びヘッドハンターを要する組織に依頼した後、スカウトが進みます。 この点で、人材紹介とは異なります。

    4.採用の基本として押さえておきたい、新卒特有の採用方法


    今までご紹介してきた方法は、どちらかというと中途採用向けの方法でした。 そこで、新卒特有の採用方法についても、以下にご紹介します。

    大学の就職課

    就職に悩む大学生が相談する課に対し、自社の求人情報を送る方法です。

    新卒合同説明会

    各社の人事担当者が、巨大な会場でブースごとに分かれ、学生に自社について説明する方法です。

    インターンシップ

    就労体験として自社に新卒者を招き、選考基準の差別化を図る目的などで行なわれます。

    新卒紹介

    人材紹介サービスの新卒版で、紹介会社が会社側の採用条件に合致する学生を紹介してくれる方法です。

    逆求人

    ダイレクトソーシングの新卒版で、将来有望な学生に向けて採用担当者がアプローチをかける方法になります。

    ミートアップ

    就職活動中の学生と社員とを交流させ、ゲーム・食事などを通じて会社のことを知ってもらい、応募につなげる方法です。

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    5.自社に合った採用方法の選び方を、複数の視点から考えてみる


    ここまで、様々な採用方法をご紹介してきましたが、実際に利用するとなると数の多さから迷ってしまう担当者も多いと思います。 そこで、自社に合った採用方法の選び方として、選ぶ際の視点も踏まえ、それぞれのニーズに合う採用方法をご紹介します。

    費用を抑えたい場合

    人材確保は重要だと考えているものの、採用にかける予算が少ない場合は「待ち」の姿勢で臨むことになります。 具体的には、自社ホームページに採用情報・求人情報を掲載しつつ、ハローワークに求人票を送り、社員から推薦者を募ってSNSで呼びかけるという流れになります。 いずれも、求人情報を掲載するにあたり、ほぼ予算ゼロで取り組むことができます。 デメリットとしては、会社の本気度が求職者に伝わりにくい点が挙げられること、優秀な人材を探すのに時間がかかることなどが挙げられます。

    採用スピードや量を重視したい場合

    事業計画上、どうしても採用に時間をかけられない場合は、必要な技術を持つ人材につき派遣会社を通じて確保する、転職サイトでいち早く求人情報に着目してもらうといった方法があります。 人材確保に必要な予算は十分にあり、一度に一定の能力を持つ人材を多数採用したい場合は、これらの方法が現実的です。

    人材の質を重視したい場合

    中間管理職クラスの採用など、とにもかくにも人材選びで失敗したくないというケースであれば、自社が人材選びに関わる部分が大きいダイレクトソーシングや、プロの目線で選ばれた人材の中から採用したい人を選べる人材紹介などが確実です。 予算にゆとりがあり、早急に人材を確保したいのであれば、ヘッドハンティングも視野に入れておきたいところです。

    採用担当者の負担を減らしたい場合

    新卒採用の業務と並行して中途採用を行なわなければならず、採用担当者の負担が大きくなるおそれがある場合にも、人材紹介・ヘッドハンティングは有効です。 人材紹介の場合、書類選考・面接の時間は確保しなければならないものの、募集の段階で必要となる業務を大幅に減らせます。 ヘッドハンティングに至っては、そもそも相手を決め込んでスカウトを行なうことから、必要な人材の確保に向けた動きを最短ルートで進められます。

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    6.まとめ


    採用方法の選定については、自社に与えられた環境の中から最適解を選ぶ必要があります。 ハローワークなどは、無料で使える方法として重宝されますが、質の高い人材を探すには必ずしも向いているとは言えません。 また、採用に時間をかけられない状況の中で、旧態依然のやり方をなぞるのは非効率です。 質の高い人材を迅速に選びたければ、会社のニーズを理解する人材紹介会社に頼るのが近道です。 プロのコンサルタントは、採用担当者がなかなかつかみ取れない求職者の「心の襞(ひだ)」を読み取りつつ、冷静に能力を見極めることができるため、採用する側・される側のお互いが満足できる提案につながります。 人材採用の重要性を理解しつつも、なかなか採用方面にリソースを配分できない会社にこそ、人材紹介はおすすめできる選択肢と言えるでしょう。

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