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目次

    中途採用の内定通知メール作成のポイント

    一昔前は電話や郵送の書面で送られていた内定通知ですが、近年ではメールを活用する企業が増えてきました。これから一緒に働く人に送る大事なメールですので、間違いのないように気を配ることが必要です。そこで今回は、内定通知メールの作成のポイントや注意点などを例文と合わせて紹介します。人事担当の方は参考にしてみてください。

    内定通知メール作成のポイント

    内定通知とは、企業が候補者に内定したことを知らせる通知のことです。書面や口頭で行うこともありますが、メールでも対応可能となっています。近年は、内定通知をメールで出すことが一般的になりつつあります。

    基本的な構成は以下の通りです。

    1:件名
    簡潔に概要がわかる件名にしましょう。

    2:宛名
    基本的にフルネームで記載します。

    3:挨拶
    応募のお礼を兼ねて丁寧に挨拶を行います。

    4:差出人
    誰からのメールかわかるように差出人の情報を記載します。

    5:本文
    内定の連絡を行います。

    6:今後の手続きについて
    入社のために必要な情報などを記載します。

    7:結びの挨拶
    結びの挨拶では、これから同じ会社で一緒に働くことができる嬉しい気持ちなどを伝えると好印象です。

    8:署名
    署名があることで安心感が増します。

    作成するためのポイントは、わかりやすく簡潔に用件を伝えることです。内容が伝わりづらいかったり、今度の手続きなどがわかりづらいと、悪い印象を与えてしまう可能性があるので注意しましょう。内定辞退を引き起こすリスクがあります。

    ただし、事務的な文章になりすぎないように注意が必要です。長文になりすぎるのはNGですが、最後の結びの挨拶などで、担当者の気持ちを添えると印象が良くなります。
    内定通知メールを出す前には必ず見返しを行い、宛先のアドレスが間違っていないか、誤字脱字はないかなどを厳しくチェックすることもポイントとなります。

    内定通知メールの注意点


    注意点として、内定通知メールは早めに送ることを心がけましょう。応募者は、選考結果を気にしています。内定が決まったらなるべく早めにお知らせできるように準備しておくことがオススメです。ただし、遅い時間や早すぎる時間に送信することは推奨しません。深夜出勤や早朝出勤の必要がある企業なのではと疑われるリスクがあります。

    また、文面にも注意が必要です。当たり前ですが、不適切な言葉使いはNG。上から目線に受け取られかねない文章も避ける必要があります。内定通知メールであっても、受け取った側が不快に感じた場合、内定辞退や悪評が外部に伝わるリスクがあります。メールの文面を作成したら、社内で確認してもらい不適切な言葉はないか、文面は失礼ではないかなどをチェックしてもらうと良いでしょう。新しく文面を作成した場合などは、テスト配信を行い、問題ないか事前に確認することもオススメです。

    内定通知メールは、企業の顔の一つですから、丁寧に作成しましょう。配信ミスを防ぐためにも、チェックリストを作成しておくことも有効と言えます。アドレスに間違いはないか、事前の社内確認は十分か、誤字脱字はないかなどを、チェックリストの確認事項に記載していくと、ミスを回避しやすくなります。なお、近年では不採用通知をメールで行う企業も増えています。内定通知と混合させないようにしっかりと管理することが大切です。

    また、心を込めた文章を作成することは必要ですが、砕けすぎた文面は相応しくありません。ビジネスの場にふさわしい範囲で心を込めた文面を作成しましょう。

    内定通知メールの例文

    例文①

    件名:【株式会社●●】先行結果について

    〇〇〇〇様

    先日はお忙しい中、弊社の面接にお越しいただきありがとうございます。
    株式会社●●、採用担当の■■と申します。
    厳正なる審査の結果、〇〇〇〇様を採用させていただくことが決定いたしました。

    今後に関しましては、下記の日程を予定しております。
    ――――
    ※今後のスケジュールを記載する
    ――――
    また、入社の手続きに必要な書類を別途ご連絡いたします。

    〇〇〇〇様と一緒に働けることを、社員一同大変嬉しく思っております。

    なお、ご不明点等がございましたら、ご遠慮なくお問い合わせください。

    今度ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

    署名

    例文②

    件名:【株式会社●●】選考結果のご連絡

    〇〇〇〇様

    お世話になっております。
    株式会社●●、採用担当の■■です。

    この度は、数ある企業の中から弊社に応募いただき誠にありがとうございます。

    選考の結果、是非もと当社の一員としてお力添えをいただきたく存じます。
    つきましては、下記の書類を別途郵送いたします。
    必要事項を記入して、令和●年●月●日までにご返送ください。



    ・採用通知書 1通
    ・雇用契約書 1通
    以上

    何かご不明点等ございましたら、お気軽にお問い合わせください。
    〇〇様と一緒に働ける日を楽しみにしております。
    今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

    署名

    こちらで記載した文面はあくまで例文です。使う場合は、内容を状況などに合わせて変更して使いましょう。内定通知はテンプレートを作成しておくと効率が良いです。その際に、相手の名前など都度変える必要がある部分は、■などの記号を利用しておくと、変更漏れを防ぎやすくなります。

    なお、内定通知メールには返信があることが基本です。承諾の場合は感謝の言葉などが記述されていることが一般的ですが、返信で辞退する人もいます。返信内容をしっかり確認し、内定者に入社の意思があるかどうかをチェックすることが肝心です。

    不採用通知のメールのポイント・例文


    不採用通知のメールを送る場合も注意が必要です。悪評を生まない丁寧な文面を心がけることが基本と言えます。もし雑な不採用通知を送ってしまった場合、SNSなどを通じてあっという間に悪評が出回る可能性があるので気を付けましょう。

    不採用通知メールを送る時は、自社を選んでくれたことへの感謝を伝えつつ文面を作成します。まず件名で通知のメールであることがわかるようにします。文面はあらかじめ作成したテンプレートを使って問題ありませんが、宛名などは送信相手に合わせてしっかりと変えましょう。変える必要がある箇所は、●などの記号で記載し、変更することがわかるようにしておくと効率が良いです。なお、個人情報の扱いに厳しい現代ですので、メールの末尾に、応募書類は責任を持って破棄する旨などを記載しましょう。

    こちらはあくまで一例です。使う場合は状況に合わせて内容を変えましょう。

    まとめ

    内定通知メールも不採用通知メールも、企業の顔の一つとなります。メールは文面が残るものですので、不適切な表現を用いたり、高圧的な文章にならないように、気をつけることが必要です。近年は、特にSNSなどを活用して悪評が一気に広がる世の中ですので、担当者は十分に配慮しましょう。内定通知メールや不採用通知メールのテンプレートを作成したら、上司にチェックしてもらうなど、社内で不備がないように確認することを推奨します。また、間違った宛先に届けてしまうミスも防ぐことが大事です。送る前に宛先確認などを十分に行い、ミスがないように工夫しましょう。

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