採用成功ガイドRECRUIT GUIDE


目次

    採用 プロセス

    社員の定着率は、企業の魅力を図る上で重要な指標の一つです。採用プロセスを改善することは、定着率の向上につながります。今回は、採用プロセスの流れを確認するとともに、改善のポイントをご紹介します。定着率が向上すると、企業のイメージアップにも役立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。

    採用プロセスを改善して離職率を下げる

    厚生労働省が発表している「新規学卒就職者の離職状況」によると、平成27年3月卒業者の就職後3年以内における離職率は、新規高卒就職者が39.3%、新規大卒就職者は31.8%でした。せっかく採用しても離職率が高いと、企業にとってマイナスです。定着率は、企業の魅力を図る指標として認識されており、離職率が高い企業はブラック企業と認識されてしまうリスクがあります。

    企業としての魅力を高める為にも、採用プロセスを改善して離職率を下げ、定着率をあげることが大切です。定着率を上げると、組織としての力が強くなるだけではなく、採用や教育コストを抑えることにもつながります。定着率の高い企業は、求職者からも注目を集めやすく、企業の価値を向上させる上でも重要です。

    採用プロセスの流れを確認


    採用プロセスを改善する為にも、一般的な採用プロセスのそれぞれのポイントを確認しましょう。

    ①求人募集

    求人募集の方法は多様化しています。採用ターゲット像を明確化し、自社に合った募集方法を活用することがポイントです。SNSを活用したソーシャルリクルーティングや、社員から適した人材を紹介してもらうリファラル採用、企業側からアプローチするダイレクトリクルーティングなど、新しい求人方法も登場していますので、求人募集方法が自社に適しているのかなど定期的な見直しをすることが有効です。

    ②書類選考

    提出された書類をもとに選考を行う過程が書類選考です。必要な書類は企業によって異なり、履歴書のみのところや、職務経歴書やポートフォリオの提出を求められる場合もあります。書類選考の過程では、応募資格を満たしているかどうかの確認が行われます。

    ③面接・選定

    書類選考を通過した人は、面接・選定過程へと進みます。面接では、書類だけではわからないその人自身の考え方や個性が見られるポイントです。もちろん、面接だけでその人の全てを知ることは難しいですが、自社に合った人材であるかどうか見定める為に、質問などが工夫して行われます。

    ④内定

    自社が求める人材に出会えたら内定を出します。内定通知書を送付し、入社日を決めて、雇用契約を結ぶのです。

    ⑤入社後フォロー

    内定者が入社してくるまでに環境を整え、フォローをすることも選考プロセスの一環です。

    歩留まりしているのはどこ?

    採用における歩留まり項目としては、「書類選考合格数」「面接設定完了数」「面接実施数」「内定数」「内定承諾数」「入社数」が挙げられます。歩留まり項目ごとの数値を明確に把握することが、歩留まり率の低下を防ぐ第一歩です。

    歩留まり率の採算式は以下の通り。

    実際に採用につながった人数 ÷ 内定を出した人数 ×100 = 歩留まり率

    歩留まり率は高いほど良いとされています。数値を把握することで改善のためにはどこを見直せば良いのかが見えてきやすいです。歩留まり率が向上すると、採用単価(採用コスト)の削減にもつながります。 採用単価は、採用人数が多いほど重要です。たとえ1人あたりの採用単価の差が少なくても、採用人数が多いと差が大きくなります。採用単価を指標の一つにして、どのような採用手法を選ぶか検討することになります。 一人当たりの採用単価は、「採用コストの総額÷採用人数」で計算できます。採用単価を算出して、高すぎるなら、見直しを図る合図と言えるでしょう。

    また、求人媒体ごとの費用対効果も把握することが大切です。費用対効果が芳しくない場合は、自社に適していない可能性があります。近年は求人媒体も多様化しました。複数の媒体に掲載し、費用対効果を比べることも可能です。なお、注意点といては、無料掲載ができるタイプの求人媒体であっても、人的コストはかかっているので注意しましょう。様々な視点から、効果を測定することが大事です。

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    採用プロセスを改善するポイント


    採用プロセスを改善するポイントは5つあります。

    ターゲット・ペルソナを見直す

    まずは、ターゲット・ペルソナを見直すことです。ターゲットやペルソナを設定していない企業も多くありますが、効率よく採用活動を展開する為には、ターゲットやペルソナを設定することが必須です。なるべく具体的に設定することがコツと言えます。以前にターゲットやペルソナを設定していても、現在の実際に配属予定の現場の実情に合っていない場合もあるので、定期的に見直しをすることも大事です。

    求人媒体を見直す

    ターゲット・ペルソナが明確化すると、そのターゲット・ペルソナに合致した求人媒体を選ぶことができるようになります。定着率向上の為には、求人媒体が適しているかどうか見直すことが必要です。設定したターゲット・ペルソナが多くいる求人媒体を利用することで、効率よくターゲット層にアプローチすることができます。

    もし経理・人事・法務などの管理部門または士業をお探しの場合は、管理部門・士業に特化している弊社にお問い合わせください。人材紹介と求人サイト(ダイレクトリクルーティングサービス)を2サービスから貴社採用をご支援できます。 (https://www.jmsc.co.jp/lp/corporate/002/)

    採用ページを見直す

    採用ページの内容を見直すことも効果的です。ターゲット・ペルソナに向けた内容を充実させれば、直接応募を増やせる可能性があります。また、自社の強みが明らかになり、自社にマッチングした人材を採用できやすいです。自社採用サイトであれば、広告費は限りなくゼロに抑えることができ、コストを押さえて定着率の向上につなげられる可能性が高いです。求職者が企業に対する具体的なイメージを抱けるように、情報を工夫しましょう。社内の雰囲気がわかる写真を活用したり、社員のインタビューを取り入れるなど、見せる情報を盛り込むことで、より良い効果を見込むことができます。

    採用管理システムを検討する

    採用管理システムを導入すると、採用業務の効率化につながります。細かい事務仕事などをシステムに任せることができるようになり、社員はコアな業務に集中できるので、採用活動全体の質を高めることが可能です。採用管理システムによって、効果的な採用活動をすることができるようになれば、選考プロセスがよりスムーズに機能するようになり、定着率の向上にもつながります。特に、継続的に人材を採用したいときや、大量に採用したい時に有効です。

    フォロー体制を見直す

    フォロー体制がしっかり構築されていると、離職率の低下につながります。現在の仕事が将来に向けてどうような成長につながるかを明らかにすると、会社に対する安心感も高まるでしょう。評価制度や研修制度の導入をすることも、効果的と言えるでしょう。研修制度が充実していると、社員のスキルアップにつながり、ひいては会社の為にもなります。フォロー体制を見直し、やりがいを持って働ける環境を作ることは、定着率を上げることに効果的です。

    まとめ

    定着率を向上させるためには、採用プロセスを把握し、どこを改善すれば自社の定着率向上につながるかを把握することが大切です。改善の方法は多数あります。選考プロセスのどの段階が問題なのかを明らかにすると、自社に合った改善方法を選びやすいです。数値データで、改善前と改善後を比較するとわかりやすいでしょう。改善は1回切りで終わりではなく、定期的に行うことでより効果を発揮します。特に、近年は多様な採用手法が登場し、ユニークなアイディアも日々生まれていますので、新しい情報を取り入れて活用することがポイントです。なお、目先の問題に囚われすぎると、結果的に離職率が上がってしまう場合もありますので、どのように取り組めば企業にとってプラスかを考えて行動することが大切と言えます。

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